最近、憲法9条に関して改憲論が盛んに議論されています。憲法9条は他国との紛争を解決する手段としての戦力を永久に追放することをうたっています。つまり、戦争をする権利を永久に放棄するという宣言です。
中国との尖閣諸島問題、韓国との独島問題、北朝鮮の核武装疑惑など日本周辺諸国には物騒な話が多いです。(これまで日本政府がきちんと物事を解決しなかったつけだとは思うのだけど…)
それに加え、中国や韓国での反日感情の悪化、北朝鮮の拉致問題が明らかになったことを受けて日本国内では再軍備に関する議論が盛んになってきています。
戦争とは国が殺人を、事態打開の手段として正当化したものです。
また、憲法9条の改憲論者の多くは、日本において徴兵制度は復活させ、若い人たちを戦場に送ろうとしています。しかしながら、彼らの多くは、自ら戦場に赴こうと考えている人間は皆無です。人は前線(現場)から離れれば離れるほど、考え方が楽観的になります。だから、平気で人を戦場に送ろうとします。そこには自分が戦場に行くことを全く考えていない、無責任さを感じます。
私は例え国が認めても、人を殺すことはしたくありませんし、何より自分が機関銃の弾や、砲撃が行き交うなかを突っ走るだけの勇気を持ちあわせていません。だから、私は憲法9条を改憲することに反対です。
人は当事者ではないと、無理ばかり言うようになります。現場かfら離れれば離れるほど現実と理想の境が曖昧になっていきます。だから、現実をきちんと見極めたいものです。
この時代だからこそ、原理ではなく、実践が必要なのだと思います。
憲法9条に関して興味のある人に紹介したい本があります。
内田樹・他著「9条どうでしょう」、毎日新聞社、2006年
僕の心の師であるフランス現代思想の研究者である内田樹ら4人が憲法9条に関して、それぞれの所見を書き記したものです。法学者や政治家の書いた憲法論と違い、非常に分かりやすい言葉で、私見を述べています。
「私たちが本書でめざしたのは、護憲・改憲の2種類の「原理主義」のいずれにも回収されないような憲法論をかくことである。」
また最近では、お笑い芸人の太田光と哲学者である中沢新一が憲法9条に関して対談した本もでています。(まだ、読んでいないけど)
最近のコメント